4.屋根材の種類
粘土系
粘土系屋根材において、粘土を素材とした焼き物の材料によるものは、粘土瓦と称されます。
JIS規格によると「粘土を主原料として混練・成形・焼成した」ものと定義されています。この瓦は、焼き物のため一部で焼き瓦と呼ばれています。そして釉薬を使わないいぶし瓦と無釉瓦、釉薬を用いる釉薬瓦(陶器瓦)の三つに大別できます。
いぶし瓦は製造過程において、いぶした瓦です。この瓦は、いぶし銀の色つやが特徴で、焼成した後の燻化工程で形成されます。
釉薬もいぶしもかけずに、生地そのままの色、また、粘土に添加された無機物の発色を利用したのが無釉瓦です。釉薬瓦は現在では最も多く生産されている瓦で、乾燥した瓦素地に釉薬をかけて焼成します。別名「陶器瓦」と呼ばれます。
釉薬の代わりに食塩を使った塩焼瓦、生釉を用いて還元焼成する還元瓦等も釉薬瓦になります。 |
セメント系と金属系
セメント系はセメントと砂を主原料としたものと、セメントと石綿(アスベスト)などの繊維を主原料にしたものがあります。セメントと砂を主原料としたものは、湿式プレス成形の厚形スレートと、硬練りのモルタルをロール押し出し、パレット成形したコンクリート瓦などが該当します。
セメントと石綿(アスベスト)などを主原料としたものは、薄い板状の材料なので、スレート系と総称しています。
金属屋根材は、鋼板と非鉄金属に大別できます。鋼板は亜鉛鉄板などのメッキ鋼板、カラー鉄板などの塗覆装鋼板以外に、合金板や複合材もあります。銅板やチタン、鉛の屋根材は非鉄金属品に
分類されます。
他に化学系があり、アスファルト・シングルや不燃シングル。草木系として茅(ススキ)とか、杉、檜などを板加工したものもあります。
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